メキシコ初めて到着した日本人 支倉常長
少し前のコラムで、「日系メキシコ人のルーツはチアパスにある」というお話を紹介させて頂きましたが、日本人が初めてメキシコに到着したのは、いつだったでしょうか。その歴史はなんと400年前まで遡ります。
ちょうど徳川家康の時代、伊達政宗が派遣した慶長遣欧使節団です。大航海時代で植民地を増やすヨーロッパに対し、スペインとの貿易を交渉することを目的に派遣された使節団。7年かけてメキシコ、スペイン、ローマで外交交渉を繰り広げた使節団です(交渉は失敗に終わったそう)。
大津波を受けた東北から直接通商を行い、復興支援を行いたい、という目的のもと、自ら外国に出向くという独自の太平洋貿易計画を考えた伊達政宗。黒船来航より200年以上も前に、これだけ革新的な貿易計画をしていたんですね。日本初の外交官と呼ばれる支倉常長が率いる慶長遣欧使節団は、無事にメキシコ(アカプルコ入り→ベラクルス発でヨーロッパ)に到着しました。この支倉常長こそが、メキシコの土地に初めて足を踏み入れた日本人と言われています。
アカプルコの海辺をずーっと歩いていると、ふと侍の銅像が現れます。その銅像こそ、支倉常長。アカプルコに行かれた際は、ふと思い出してみてください。