México en mi Corazón / メキシコうんちく帳

メキシコ便利情報をブログに残しています。

メキシコ初めて到着した日本人 支倉常長

少し前のコラムで、「日系メキシコ人のルーツはチアパスにある」というお話を紹介させて頂きましたが、日本人が初めてメキシコに到着したのは、いつだったでしょうか。その歴史はなんと400年前まで遡ります。

 

ちょうど徳川家康の時代、伊達政宗が派遣した慶長遣欧使節団です。大航海時代で植民地を増やすヨーロッパに対し、スペインとの貿易を交渉することを目的に派遣された使節団。7年かけてメキシコ、スペイン、ローマで外交交渉を繰り広げた使節団です(交渉は失敗に終わったそう)。

 

大津波を受けた東北から直接通商を行い、復興支援を行いたい、という目的のもと、自ら外国に出向くという独自の太平洋貿易計画を考えた伊達政宗。黒船来航より200年以上も前に、これだけ革新的な貿易計画をしていたんですね。日本初の外交官と呼ばれる支倉常長が率いる慶長遣欧使節団は、無事にメキシコ(アカプルコ入り→ベラクルス発でヨーロッパ)に到着しました。この支倉常長こそが、メキシコの土地に初めて足を踏み入れた日本人と言われています。

 

アカプルコの海辺をずーっと歩いていると、ふと侍の銅像が現れます。その銅像こそ、支倉常長。アカプルコに行かれた際は、ふと思い出してみてください。

 

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ジャネーの法則

あっという間に12月も半ば。2022年もすぐそこです。

年を重ねるごとに時間の流れが早く感じるものですが、コロナ禍において時間の速度がとても速く感じるようになったのは私だけでしょうか。

 

高校生の時に、現代文の先生が「ジャネーの法則」について話していたことがありました。

ジャネーの法則とは、人生において時間の心理的長さ(体感時間)は、年齢に比例して加速する、という考えを心理学的に説明したものです。

 

1歳の人にとっての1年は、全人生の1/1

2歳の人にとっての1年は、全人生の1/2

…といった感じで、年を取るごとに人間が体感する1年は相対的に短く感じる、という理論です。人生を積分することで、人生全体の心理的時間を導くのですが、80歳で人生を100%とした場合、20歳の時点で80年間にわたる人生の体感時間の70%を既に消費している、という計算になるそうです。

 

あくまで体感時間に関する理論ですが、確かに一理あるかもしれません!

 

コロナ禍ではあっという間に1年半以上の時間が経ち、同僚含め、もう2年近くお会いできていない知り合いの方々も沢山。ジャネーの理論だけではなく、思い出の少なさが、振り返った時間を短く感じさせているのかもしれませんね。

 

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ピニャータ

メキシコは12月になると、ポサダと呼ばれる年末年始のお祝いパーティーが続きます。そんなポサダや、メキシコでのお祝い事には「ピニャータ割り」という遊びが盛り込まれることがあります。

 

ピニャータとは?と思われる方も居られるでしょうが、紙製のくす玉の中にキャンディが入ったもの。ロープで吊るされたピニャータを、目隠ししてぐるぐる回された人が、スイカ割りの要領で叩き割る遊びです。子供向けの遊びではあるのですが、大人も子供も異様に盛り上がるのです(私が参加したピニャータ割りは、おばあちゃんが棒を振りまくって暴れる、という凄まじい光景でした)。

 

ピニャータが割れた後の盛り上がりもすごく、そこからは落ちたキャンディの取り合い合戦。大人も子供も関係ありません。

 

ピニャータの形に決まりはないのですが、よく見られるのが7つのトゲトゲがついたくす玉。この7つのトゲは、キリスト教の「7つの大罪(怠惰、妬み、強欲、傲慢、憤怒、色欲、暴食)」を意味するそうで、もとは罪を棒ではらう、という宗教行事だったそうです。

 

メキシコ人が凄まじい盛り上がりを見せるピニャータ割り、ぜひ一度はご体験ください!

 

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F1の街、メキシコシティ

メキシコシティといえばF1(Formula 1)のグランプリ開催地としても知られています。

F1はおろか、そもそも車にも疎くて、ましてやレーシングカーに興味のない私なのですが、こないだ「F1は、女性でいうところの昼メロドラマのようなアドレナリンを与えるんだ」という意見を聞いて、気になってテレビで見てみることに。世の中の女性が愛の不時着にハマったような気持ちになれるんだろうか、という半信半疑で。

 

そして生まれて初めてF1というものを見ました。2021年のアブダビグランプリの決勝レースです。なにこれ、おもしろい!!!とついつい見入ってしまいました。毎年のレースがどんなものなのかは分からないのですが、今年の見所は「8度目の世界制覇を狙うルイス・ハミルトン」の中で起きた「ラストラップでのドラマ」。見ていない人からすれば訳の分からないものなのでしょうが、本当に心臓がドキドキしてしまいました。そして何だか悔しい気持ちもあるような。

 

そして、日本人として忘れてはならないのが、7年ぶりに登場した日本人F1パイロットの角田祐毅さん。F1史上初の2000年代生まれということで注目を浴びているレーサーです。彼の今後の活躍も楽しみですね!

 

でも私は、すっかりルイス・ハミルトンのファンになってしまったようです。F1ドラマの中で吸い付かれるように惹かれてしまいました。ということで、少しだけF1の楽しさを垣間見ることができました!これは愛の不時着より楽しい!

 

既に2022年のチケットも販売中なので(メキシコシティグランプリはまだです)、こっそり各国のチケットまで確認しちゃってるミーハーかつ単純な私です。

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ルイス・ハミルトン

 

メキシコのパワースポット ペニャ・デ・ベルナル

メキシコは、UFOを信じる国ランキング第一位、ということをご存知でしょうか。どんなランキングなんだ、、、と思いつつも、何だか納得。というのも、メキシコにはUFO目撃スポットがいくつかあるのです。

 

少し調べたところによると、グアナファト州にあるValle de Santiago(バジェ・デ・サンティアゴ)や、プエブラ州のQuecholac(ケチョラック)やAtlixco(アトリスコ)、そしてケレタロ州にあるPeña de Bernal(ペニャ・デ・ベルナル)。

 

特にペニャ・デ・ベルナルは有名な観光スポットです。ベルナル市にある、一枚岩でできた「ペニャ・デ・ベルナル」。世界で三番目の大きさを誇る、約300メートルの岩山だそうです。メキシコ版セドナ、といった感じでしょうか。ケレタロ市からも1時間弱、メキシコシティからも3時間もかからないところに位置するので、行かれたことのある方も多いかもしれませんね。

 

「ペニャ・デ・ベルナル」ですが、どうやら強力なパワースポットとして有名らしいです。この巨大な岩は、地下で固まったマグマの塊が、周りの浸食により地表に現れたものであることから、地上のエネルギーを集める場所として古くから聖地として扱われていた場所だそうです。

 

私も何度か行ったことがありますが、さすがにUFOを見たことはありません (笑)私のパワースポットは、メキシコシティの近くにあるピラミッド「ティオティワカン」。いつも行く度に元気がもらえる気がします!

 

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世界のミフネとメキシコ「価値ある男」

私は映画が好きで、昔から暇があると映画ばかり見ていたのですが、もっぱら洋画か韓国映画ばかりで、日本映画にはあまり興味を持てずにいました。ただ、黒澤明や小津安二郎といった日本のクラシック映画だけはいつも例外でした。

 

そんな昔の日本の映画といえば、三船敏郎。黒澤明のお気に入り俳優で、七人の侍、用心棒、羅生門など代表作は沢山。最近ふとSNSを開くと、スペイン語での記事にToshiro Mifuneという文字が出てきました。おや、と思って読んでみて知ったのですが、三船敏郎はメキシコの映画に出演したことがあったのだそうです。

 

その映画の名前は「Ánimas Trujano(アニマス・トルハノ)」。日本語タイトルは「価値ある男」です。

そんなメキシコ映画に起用された三船敏郎ですが、アジア人の役ではなく、オアハカの先住民族(しかも主人公)を演じているのです。頑張ってスペイン語のセリフを全て覚えた三船敏郎ですが、ネイティブによって吹き替えられたみたいです。

 

原題名であるアニマス・トルハノという貧しい農夫のお話。働き者の女房に子供の世話と畑を任せっきりで、自分は酒と博打の日々を送るアニマス。そんな彼が、人生の一発逆転を狙うという、いわゆる典型的な「怠け者ラティーノ」の性格を備えた主人公を三船敏郎が演じているそうです。

 

そんな役柄を日本人が演じるという、奇抜なアイデアを起用した映画ですが、映画公開から1年後に、外国語映画賞としてゴールデングローブ賞とオスカー賞にノミネートされました。

 

世界のミフネ、と言われた俳優ですが、まさかメキシコにもゆかりがあるのは驚きでした。

 

三船敏郎の日本帰国後の手紙には「メキシコの地でメキシコ人の皆さんに出会うことができ、とても嬉しく思います。私の母国日本と同様にメキシコを尊く、恋しく思います。」と書かれていたそうです。

 

更にファンになってしまいました。

 

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キネマ旬報に過去掲載された三船敏郎のインタビューも興味深い内容ですので、是非ご一読ください。

 

 

【メキシコ】グランドキャニオンの4倍!バランカ・デル・コブレ

メキシコ国内は色々と旅行に周ったのですが、私がどこよりもオススメしたい場所が、チワワ州にある渓谷。Barranca del Cobre(バランカ・デル・コブレ/Copper Canyon 銅の渓谷)と呼ばれる渓谷で、どのくらい大きいかというと、大きさはアメリカのグランドキャニオンの4倍、渓谷の深さは2

 

チワワ市、もしくは、シナロア州のロス・モチス市(Los Mochis)からEl Chepe(チェぺ 別名:チワワ太平洋鉄道)という鉄道に乗って向かいます。鉄道はエコノミー、ビジネス、ファーストクラスと分けられており、それによって鉄道内のアクセスやサービス内容が変わります。チェペは、シナロア州のロス・モチス市とチワワ州チワワ市を繋ぐ鉄道なのですが、ちょうど中間あたりにあるのが、バランカ・デル・コブレ。

 

鉄道に乗るだけでほぼ半日の時間が必要なので、宿泊は渓谷地帯にあるDivisadero(ディビサデロ)かCreel(クリール)のどちらかになります。私はディビサデロにしか泊まったことがないのですが、このディビサデロから望む渓谷の風景は息をのむ美しさ。メキシコの自然の壮大さを感じられる、私一番のお気に入りの景色です。

 

ただこのチワワ渓谷の旅で一つ難関なのが、鉄道スケジュールに合わせた日程調整。鉄道はほぼ毎日運行しているのですが、一日に一本片道分しか出ていないことから、どうしても往復(もしくは途中下車)するとなると、しっかりとスケジュール調整をしなくてはなりません。

 

5日ほどのお休みの機会ができた際には、是非とも行って頂きたい場所です!

 

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チワワ鉄道のウェブサイト:https://chepe.mx/

【うどん好き】メキシコシティの美味しい製麺所

昨日、あれだけ「アオキのうどん」について語った私ですが、実はメキシコシティでお世話になっている製麺所があります。

あんまり人には教えたくなかったのですが、メキシコに居られるうどん好きの方々に向けて、今回ご紹介したいと思います。

 

メキシコシティの南の方に位置する製麺所。メキシコでうどん屋さんをしたいと考えていた時に、一度訪問したことがありますが、日本人の方が経営されていて、メキシコシティにある日本食レストランにラーメンやうどんを卸しているそうです。

 

下記ウェブサイトにWhatsappのコンタクト情報が記載されていますので、そちらからご注文頂くことが可能です。個数と希望配達日・場所などをお伝えすれば、配達料含めた値段を教えてくれます。もちろん車をお持ちの方はピックアップも可能です。

https://producciondefideos.com/

 

ただ、通常はレストラン向けに卸している製麺所なので、あまり少量だと配達してくれない可能性もあります。私はいつも友人と合わせて50玉以上(そのうち30玉は自分用!笑)は注文するようにしているのですが、それでも小麦の仕入れや他注文との兼ね合いから待機状態になることもあります。

 

そして肝心のコシやお味ですが、もう言うことなしです。メキシコから香川に瞬間移動できたのかと感じるほど、幸せを与えてくれるうどんです。生醤油と生卵に、生姜やネギをトッピングしても良いですし、素うどんでつるつるっと食べるのも最高。胡麻ドレッシングとパクチーでエスニックな感じな食べ方も美味しいです。こんな夢のような毎日を続けていると、一日三食×一週間くらいで20玉くらいはペロリと無くなってしまいます。

 

生麺で届けられるので、茹で時間は7~8分。10日近くは冷蔵保存できます。余った分は、生麺のまま冷凍保存も可。冷凍した生麺を茹でる際は、ぐっつぐつにしっかりと沸かしたお湯に、カチコチの麺を入れて、再沸騰するまで蓋をする等して、生温いお湯の中で麺がドロッとしてしまわないように気を付けてくださいね。

 

このうどんのおかげで、前回の日本帰国ではうどん食べたい!という衝動食いがとっても少なかったです。とっても美味しいうどんですので、機会があれば是非お試しください!

 

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海外在住うどん好きにオススメの麺「アオキのうどん」

私は生粋のうどん好きで、まだお箸をきちんと持てなかった小さい頃は、頭からうどんをかぶり、頭から垂れるうどんをちゅるちゅる食べていたこともあったそうです。

そんなDNAにうどんが刷り込まれている私ですが、メキシコ生活6年目に突入した今でも、うどん生活を捨てることができずにいます。麺はほぼ毎日食べているのですが、最低でも週1~2くらいは、うどんが食べたい、というのが私の願い。

 

そんな中、少し前に久々に日本に帰国していたのですが、そこで出会ってしまいました、運命の麺に。

その名も「アオキのうどん」。しっかりとしたコシと、もちもち、つるつるの麺が特徴です。

 

私の海外生活のモットーとして、日本から調達までしてうどん生活を維持するのは好きではないのですが、このうどんのすごいところは、常温で保存できること、そして、製造日から賞味期限が100日間ということ。冷凍庫や冷蔵庫のスペースも気にしなくて良くて、急いで食べる必要がないなんて、、、海外在住者にとって最高の条件です。

 

ただ二つ難点があります。

一つは値段。一玉130~180円もするのです。買える場所も限られていて、東京であれば新大久保の韓国スーパーに置いていることがあります(130円くらい)が、見つけられない場合は、オンラインで買うしかありません(アオキのウェブサイトだと一玉160円)。もう一つの難点は、冷麺に近い食感なので、うどん独特の小麦の味を味わうことはできないこと。冷やしうどんや素うどんにすると、ちょっと物足りない感じがします。

 

材料を見る限り、小麦粉の他に片栗粉も使っているので、でんぷん成分が多いことから、独特のもちもち食感が出てくるのだと思います。この麺は、中華スープに入れて煮立たせたり、鍋の〆として利用するのがオススメです。しっかりとしたコシが、煮込みに強いので、煮崩れもせずにもっちもちですよ!

 

冬休みで日本に帰国される方もいらっしゃると思いますので、うどん好きの方は是非お試しください!

 

うどん:商品ラインナップ|業務用食品、麺とチャンジャのアオキ株式会社

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メキシコのワイナリー【Ensenada / エンセナダ】

以前、オススメのメキシコ国内旅行先としてHolboxをご紹介しましたが、この国にはビーチ以外の楽しみ方も沢山あります。

 ※ちなみにHolboxは夏がオススメです!

 

ワインがお好きな方であれば、エンセナダ(Ensenada)のワイナリーがおすすめです。

エンセナダは、ティファナ空港から車で一時間半で到着します。ティファナの町を抜ければ、あとは海沿いの道をずーっと南下するだけ。行き道にはロブスターで有名なお店や、サーファーが集まりそうなビーチがあるので、寄り道するのも良いかもしれません。

 

エンセナダで有名なのは、なんといってもワイナリーと海鮮。

ワイナリーは、エンセナダ市ではなく、車で30分程離れたValle de Guadalupe(バジェ・デ・グアダルーペ)という地域にあるます。メキシコで生産されるワインの80~90%は、このバジェ・デ・グアダルーペ産のもので、200近くのワイナリーが存在します。

 

メキシコのスーパーで買えるL.A. CettoやMonte Xanic、Santo Thomasのワイナリー見学も良いですが、バジェ・デ・グアダルーペに行かれる際には、折角なのでメキシコシティでは買えないようなローカルワインを作っているワイナリーにも足を運んで頂きたいです。私が以前、ハイヤー会社からオススメされたのは、下記のローカルワイナリー。

 

・Adobe

・Viña de Garza

・Shedeh Vinicola

・Decantos

・Vena Cava

・Viña de Frannes

・Bruma

 

この他にも、沢山あるので、ハイヤーかツアーの人にオススメのワイナリーを選んでもらいましょう。

 

ご飯はエンセナダ市で海鮮を食べても良いですし、グアダルーペ・バレー内にもお洒落なワイナリー兼レストランが沢山あります。

こんなところでワイナリー農家が出来たら最高だろうな、と思える素敵な場所ですよ。

 

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