México en mi Corazón / メキシコうんちく帳

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ドロレスの叫び / El Grito de Dolores

私が仕事で使うカレンダーには、日本、米国、メキシコの全ての祝日が記載されているのですが、そのカレンダーを見る度、メキシコの祝日の少なさに、いつもゲンナリしてしまいます。

 

ただ今月9月は、待ちに待った貴重な祝日が待っています。それは、メキシコの独立記念日9月16日。

 

メキシコ独立運動は、1810年9月16日に、独立の父と呼ばれるミゲル・イダルゴが、グアナファト州にあるドロレスという小さい町で独立闘争を呼びかけたことから始まります。

その時の掛け言葉は「ドロレスの叫び」と呼ばれており、独立達成後の今でも、「ドロレスの叫び」の再演を行う伝統が続いています。

 

歴代の大統領によっては、ドロレスの町で行う大統領もいたようですが、最近は、メキシコシティの中心区ソカロにある国立宮殿のバルコニーで行われているようです。

毎年9月15日になると、多くのメキシコ人がソカロに押し寄せて、大統領と一緒に「Viva Mexico (メキシコ万歳)!!」と叫ぶこの行事。今年はコロナの影響で、オンライン中継になってしまうようです。人混みが嫌いな私は、「ドロレスの叫び」に行こうと思ったことは一度もないのですが、これまで続けられてきた伝統がコロナの影響でテレビ中継のみになるのは、なんだか寂しいなあと思ってしまいました。

 

ちなみに、9月16日に革命が始まったのに、なぜ9月15日に「ドロレスの叫び」が行われるのか、と思われた方もいると思います。

 

それは、悪名高くもメキシコの近代化を支えたと言われる、ポリフィリオ・ディアスが大統領だった頃、「ドロレスの叫びは僕の誕生日(15日)に合わせてしまおう!」と、変えてしまったからだと言われています。

 

なんともメキシコらしいですよね。

 

El Grito de Dolores | cmyk prints