メキシコ映画の黄金時代とは
少し前にチョコレートの「Abuelita」のおばあちゃんモデルとなった昔の女優さんについてコラムを書きましたが、彼女が活躍していたメキシコ映画の黄金時代について、少し触れたいと思います。
私も全然詳しくはなかったのですが、メキシコ映画の黄金時代とは1930~1969年までのメキシコ映画歴史を指すもので、当時の映画界では、世界的にも高水準の生産、品質、経済的成功を収めた時期と言われています。
当時ハリウッドでは、ヒスパニック向け映画の製作に失敗し続けていた一方で、成功を収めたのがメキシコ映画界。それをきっかけに、メキシコはラテンアメリカの商業映画の中心地となりました。また、第二次世界大戦中に米国とヨーロッパが戦争についての映画を作ることに焦点を当てたことから欧州の映画産業が衰退した時期でもあり、戦争映画だけではないバリエーションに富んだメキシコ映画が注目されるきっかけとなったのです。
その後、1990年代になると、再びメキシコ映画界が盛り上がります。これはNuevo Cine Mexicano(新メキシコ映画時代)と呼ばれており、現在も大活躍中のアルフォンソ・キュアロンや、アレハンドロ・イニャリトゥの時代に入ります。
さすがにメキシコ黄金時代の映画は私も見たことがないのですが、キュアロンやイニャリトゥの映画は世界的にも広く認められています。
アルフォンソ・キュアロンの「Roma(ロマ)」、アレハンドロ・イニャリトゥの「Amores Perros(アモーレス・ぺロス)」は現在Netflixでもご視聴頂けますよ。
※個人的にはモーレス・ぺロスがおすすめです。