【メキシコ】先住民族の言葉ナワトル語
メキシコ国内には、約70もの先住民族がいると言われており、人数にすると4千万人。民族によっては、文化や言語、習慣が、衣服が私たちが知っているメキシコのものとは異なることがあります。
そんなメキシコの先住民族の中でも広く使われている言語が、ナワトル語。170万人の話者がいるといわれています。
メキシコはスペイン語だと思っていたのに、ナワトル語って何??と思われる方も多いかもしれませんが、実は私たちも日常でナワトル語から由来する言葉を使っています。トマト、チョコレート、カカオ、唐辛子のチリが代表的なナワトル語源の言葉です。
トマト → Tomatl(トマトル)やXitomatl(ヒトマトル)
チョコレート → Chocolatl(ショコラトル)
カカオ → Cacahuatl(カカワトル)- 今ではスペイン語でピーナッツを指すCacahuate(カカワテ)という言葉にもなっています
チリ→Chilli(チリ)
トマトやチョコレートは、アステカ時代に食用として広く使われたものが、スペイン人によってヨーロッパに渡りました。つまり、メキシコ原産のものにはナワトル語が使われていることが多いんです。
その他にも、地名や道の名前で、変な名前を見かけたらナワトル語である可能性が高いです。先日コラムでご紹介したソチミルコ(Xochimilco)などのローマ字「X」が入る言葉や、ポポカテペトル山のように「tl(トル)」で終わる言葉も、ナワトル語が由来となっています。
スペイン語を勉強したはずなのに、メキシコでしか使えない単語ばっかり!と、メキシコ到着当初はこのナワトル語源の単語や地名が嫌でしたが、今はなんだか愛おしく思えるようになりました。