México en mi Corazón / メキシコうんちく帳

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【メキシコ音楽】フアン・ガブリエル(Juan Gabriel)

私がメキシコに到着して間もなく、メキシコシティのセントロにある宮殿(Bellas Artes/ベジャス・アルテス)に初めて行った時のことです。宮殿前の広場に沢山の人が集まり、追悼のようなものを行っていました。メキシコ人の友達には「とても有名な歌手が亡くなったんだよ」と聞きましたが、その歌手というのが、メキシコでは超有名なJuan Gabriel(フアン・ガブリエル)でした。

 

当時はJuan Gabrielって誰?と思っていた私ですが、今となっては彼の音楽のファンになってしまいました。ミチョアカン州生まれのJuan Gabrielは、なんと45年も音楽活動を続けたラテン音楽の中で伝説的な人物となりました。

 

一般的な楽しいサルサやサンバのようなラテン音楽とはちがい、Juan Gabrielはバラードが中心です。“いかにもラテン”な雰囲気で「俺のところに戻って来いよベイベー」みたいな歌手は沢山いますが、切ない歌詞をここまで感情的に歌い上げる歌手は珍しいと思います。

 

「Hasta que te conocí(あなたと会うまでは)」では、恋愛の苦しさを初めて知った心情を、

「Así fue 」は和訳が難しいのですが、勝手に消え去った昔の恋人が戻ってきた複雑な心境を、

「Querida(親愛なるあなた)」では、失ってしまった愛する人への気持ちを歌っています。

彼は、大きな失恋を経験したのかもしれませんね。

 

私のお気に入りは「Así fue」です。消え去った過去の恋人が戻ってきたものの、今は愛する人と幸せな彼。歌詞の中に3人(本人、消えた昔の恋人、今の恋人)も登場人物が出てくるので、スペイン語の良い勉強になります。「今はもうこの人を愛しているんだ。忘れること、許すことを教えてくれたこの人を。」という歌詞が切なくなってしまう曲です。

 

ちょっとしんみりしたラテン音楽を聞きたい方は、是非聞いてみてください!

 

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