今でも愛されるテハーノ歌手 セレナ
こないだラテン音楽で、ランバダについて触れさせて頂きましたが、アメリカで人気のあるラテン歌手といえば、セレナ(Selena)。
セレナは、アメリカ生まれのメキシコ系アメリカ人の歌手で、テハーノ・ミュージック界では有名な女性歌手でした。
※テハーノ/Tejano=Texasをスペイン語読みしたテハスの形容詞、つまり「テキサスの」という意味
「テハーノ・ミュージックの女王」と呼ばれていた彼女は、12歳でデビューを果たし、スターの座に上り詰めたものの、23歳という若さでこの世を去ってしまいました。
なんと、ファンクラブの会長Yolanda Saldivar(ヨランダ・サルディバル)に撃たれて亡くなってしまったのです。
ヨランダはファンクラブの会長を務めるなど、セレナの身の回りの世話をする人物だったそうですが、お金絡みのことで口論になったところ、銃で撃たれてしまったそう。
若くして命を失ったセレナですが、今でもメキシコやアメリカ(主にテキサス)で愛されています。
ハスキーな声で、見た目もいかにもラティーナ!みたいな雰囲気の彼女ですが、無垢な笑顔がとってもかわいらしくて一目見るだけで好きになってしまいます。
音楽は、ポップミュージックに、少しメキシコ風クンビアの要素を入れたような曲が多いです。
尚、当時テキサスの州知事であったジョージ・W・ブッシュは、セレナの誕生日である4月16日を「Selena Day」として定めたそうです。
メキシコでは激辛生活が止められないのです
メキシコに長く住んでいると、どうしても辛い物を求めてしまいます。
私の場合、
・ハンバーガーやサンドイッチを食べる時にハラペーニョのピクルスも一緒にかじりたくなる
・ステーキ肉も、横にある唐辛子は必須
・なんでもサルサや唐辛子をかける
・ピキン唐辛子の粉(一味唐辛子のようなもの)をそのままなめる
・唐辛子、と聞いた時に頭の中に複数の唐辛子が思い浮かぶ
・好きなポタージュスープは、コーンポタージュじゃなくてCrema de Poblano
などなど、かなりの唐辛子中毒になってしまったようです。
メキシコに来る前は、辛い物に対する耐性はそこまで高くなかったのですが、メキシコでは辛い唐辛子を手軽に買えてしまうことから、どんどんとパワーアップされてしまったようです。
唐辛子中毒の私にとって、やめられないのが、唐辛子と山椒をたっぷり使った麻婆豆腐や麻婆茄子。唐辛子の辛さだけではなく、山椒の痺れがたまりません。
麻婆の主な材料は、豆腐や中華スープの素以外にも、甜面醤、豆板醤そして山椒が必要となるのですが、これさえあれば簡単にいつでも麻婆ができます。甜面醤と豆板醤はアジア系の食材店でも取り扱っていることが多いので、材料が揃っている方は、是非、お家で手作り麻婆を試して頂きたいです。
余談ですが、いま日本では「マー活」といって、花椒(ホアジャオ)や山椒を使った痺れる味覚「麻」が流行っているそうです。日本に帰られる機会がある方は、是非「マー活」として、痺れる辛さを楽しめるお店を探されてみてください!
メキシコでは服のお直しが激安
メキシコといえば日本に比べて物価が安いのが特徴ではありますが、毎日当たり前のように生活していると、何が安くて何が高いかの判断基準が分からなくなったりします。
そんな中、「おお、やっぱり安い!」と久々に感じたのが、洋服のお直し。家から一番近いクリーニング屋さんで、ズボン2本の裾直しが140ペソ(750円くらい)。日本だと一本分だけで、この値段するので、かなりお得です。いつも、この安さに感動してしまい、毎回家に帰る度に、クローゼットを開けて裾直しや袖直しをしたい服がないか探してしまうほど。
他にも、女性の場合は、定期的に交換が必要なヒールのかかと直しなんかも、メキシコは激安です。男性ですと、街中でできる靴磨きが安いみたいですね!
たまに、日本のほうが物価が安いんじゃないかと思ってしまう時もあるのですが、こういったメキシコならではの安いサービス、とことん利用したいですね。
【ラテン音楽】ランバダ(Lambada)の原曲はボリビアなのです
ラテン音楽というと、日本に住む私たちに馴染みのないものが多いですが、90年代に石井明美がカバーした「ランバダ」に関しては、一度は聞いたことがある人が多いのではないでしょうか。
いかにもブラジル!ラテン!という雰囲気のリズムが耳に残るランバダですが、実はフランスのKaoma(カオマ)というグループが出したヒット曲が元になっているといわれています。メンバーにはブラジル人が多かったことから、ブラジルの音楽のように取り扱われることが多いようです。
ただ、このKaomaの曲には、更なる原曲があります。それはボリビアのLos Kjarkas(ロス・カルカス)というバンドの「Llorando se fue(泣きながら去った)」という曲。Kaomaは、この曲を盗用し、Lambadaを作ったそうです。当時、ボリビアでは著作権保護に関する法整備が進んでいなかったこともあり、簡単に無断使用ができてしまったようです。今では、Los Kjarkasが裁判に勝ち、著作権料が支払われることになりました。
という話を、ボリビア人の友人が熱弁していたので、皆様にも共有させて頂きました。
YouTubeで原曲のLos Kjarkasの曲を聞いてみると、ダンス用というよりは、フォークソングのような雰囲気。しかも聞き進めていくと、日本語で歌われているんです。どうやら、メンバー交代をしながらも活動を続けるLos Kjarkasには、現在宍戸誠さんという日本生まれのメンバーもいるみたいです。
久々に聞くと、頭に残る音楽で、世界中でヒットしたのも納得がいきます。余談ですが、仕事終わりにラテン音楽を聞くと、びしっと頭がプライベートモードに切り替わる気がします。私だけでしょうか。
【メキシコの世界遺産:ソチミルコ】ソチミルコで激安カヤック
少し前にXochimilco(ソチミルコ)についてコラムを書かせて頂きましたが、つい先々週、久しぶりにソチミルコに行ってきました。これまでソチミルコは7回くらいも行ってきた私ですが、今回のお目当ては、初めてのカヤック!
以前にもお伝えした通り、メキシコシティをずーっと南に進んだところに位置するソチミルコは、運河で有名です。メキシコシティの地図を見てみると、南東あたりにぽつぽつっとある湖こそが、古代から存在していたソチミルコ湖の残存です。このソチミルコにある運河網の景観や文化は、メキシコシティのセントロ(歴史地区)とともにユネスコの世界遺産にも登録されています。
いつもは、ボート乗り場からトラヒネラという屋形船のようなものに乗って楽しむソチミルコですが、今回はカヤック。朝日も見たい!ということで、早起きしていってきました。一人ずつカヤックに乗せられて、狭い水路を進んでいきます。陸側(ソチミルコの町)での商売道具を運ぶおじさんとすれ違ったり、水路に沿って建てられている民家や、八宝菜のような水草をかき分けていくと、ソチミルコならではの湖水の農法であるチナンパや、霧のかかった何とも言えない素敵な景色が広がります。念願の人形島にも到着できました。
ごみごみしたメキシコシティの中心部から、40~50分ほど車を走らせるだけでこんなに違うものか、と改めて思わされるほど。しかも何よりすごいのが、3時間程のカヤックで値段は一人300ペソ、、、安すぎる!
友人3人と行ったのですが、私一人だけ長いカヤックに乗せられて、操縦に少し手こずりましたが、とても良い思い出となりました。また近いうちに行きたいと思います!
植物由来の甘味料「ステビア」
最近、友人の家で見かけてから気になって購入したものがあります。それは「ステビア」という低カロリーの甘味料。
ステビアとは、植物由来の甘味料です。日本でもダイエット向け甘味料として広く使われる「ラカント」と比較されることも多いです。また、植物由来の甘味料というと、メキシコにお住まいの方ですと、砂糖の代わりにアガベシロップを料理に使われる方も居られるのではないでしょうか(私もその一人です。お菓子作りから和食までなんでもいけます!)。
インターネットの情報によると:
「ステビア(学名:Stevia rebaudiana)は、パラグアイ原産のキク科ステビア属の多年草です。長楕円形の葉を有し、噛むと甘い味がするのが大きな特徴です。独自の強い甘みがあることから、海外では“Sweet leaf”や“Sugar leaf”、日本ではアマハ(甘葉)ステビアとも呼ばれています。」とのこと。
このステビアのすごいところは、甘味度が砂糖の数百倍以上(200~300倍)と言われていることから、使用量はほんの少しで済むのです。私が購入したのも、50mlサイズの小さな容器で、目薬のようにポトポトと一滴ずつ出てきます。説明を読むと1コップを甘くするのに、4滴で済むとのこと。
お料理で使うのは分量調節が難しそうですが、ちょっとしたジュースやパンケーキ作りの甘味を出す為に役立っています。自然食品やオーガニック品を取り扱っているお店に売っていますので、気になる方は是非お試しください。
私はこちらのお店で購入しました。
YEMA Escandon
【メキシコ音楽】フアン・ガブリエル(Juan Gabriel)
私がメキシコに到着して間もなく、メキシコシティのセントロにある宮殿(Bellas Artes/ベジャス・アルテス)に初めて行った時のことです。宮殿前の広場に沢山の人が集まり、追悼のようなものを行っていました。メキシコ人の友達には「とても有名な歌手が亡くなったんだよ」と聞きましたが、その歌手というのが、メキシコでは超有名なJuan Gabriel(フアン・ガブリエル)でした。
当時はJuan Gabrielって誰?と思っていた私ですが、今となっては彼の音楽のファンになってしまいました。ミチョアカン州生まれのJuan Gabrielは、なんと45年も音楽活動を続けたラテン音楽の中で伝説的な人物となりました。
一般的な楽しいサルサやサンバのようなラテン音楽とはちがい、Juan Gabrielはバラードが中心です。“いかにもラテン”な雰囲気で「俺のところに戻って来いよベイベー」みたいな歌手は沢山いますが、切ない歌詞をここまで感情的に歌い上げる歌手は珍しいと思います。
「Hasta que te conocí(あなたと会うまでは)」では、恋愛の苦しさを初めて知った心情を、
「Así fue 」は和訳が難しいのですが、勝手に消え去った昔の恋人が戻ってきた複雑な心境を、
「Querida(親愛なるあなた)」では、失ってしまった愛する人への気持ちを歌っています。
彼は、大きな失恋を経験したのかもしれませんね。
私のお気に入りは「Así fue」です。消え去った過去の恋人が戻ってきたものの、今は愛する人と幸せな彼。歌詞の中に3人(本人、消えた昔の恋人、今の恋人)も登場人物が出てくるので、スペイン語の良い勉強になります。「今はもうこの人を愛しているんだ。忘れること、許すことを教えてくれたこの人を。」という歌詞が切なくなってしまう曲です。
ちょっとしんみりしたラテン音楽を聞きたい方は、是非聞いてみてください!
メキシコでのジュース屋さん
メキシコシティにはあちこちにジュース屋さんがあります。市場の中にはもちろん、「Super jugos!」「Jugo Rico」などと書かれたジュースの屋台があり、野菜不足の日には助けられます。
オレンジ、リンゴ、いちご、マンゴー、パイナップル、グアバ、ライム、メロン、バナナなどのフルーツに加えて、
セロリ、ニンジン、ビーツ、ノパル(ウチワサボテン)、きゅうり、ほうれん草といった野菜や、
オートミール、はちみつ、ナッツ、チアシード、シナモンのような味のアクセントや栄養価を支えるものも揃えているお店も。
特に市場の中にあるジュース屋さんは、取り扱っているフルーツや野菜の種類が多いからなのか、「Supervitaminico(ビタミンパワー)」「Jugo Antigripal(風邪退治)」「Regenerador de organos(腸内改善)」「Antioxidante(抗酸化作用)」「Anti-colesterol(コレステロール値改善)」などと、効能を書いたメニューを扱っている場合もあります。
私のオススメは、きゅうりジュース(Agua de Pepino con limon / アグア・デ・ぺピノ・コン・リモン)や、ビーツとにんじんのジュース(Jugo de zanahoria con betabel/ フゴ・デ・サナオリア・コン・ベタベル)。
きゅうりジュースは、きゅうりとライムと水をミキサーにかけて少し甘くしたもの。きゅうりって飲むとこんなに美味しいのか、と教えてくれた飲み物です。そして、血行をよくする為にたまに飲むのが、ビーツとにんじんのジュース。にんじんの甘みがする真っ赤なジュースがくせになります。
そんな野菜なんて飲んでられない!ジュースは甘くあるべき!って方は、お好きな果物を色々と混ぜてもらったり、イチゴやマメイ、バナナなどの牛乳に合いそうなフルーツでシェイク(licuado/リクアド)を作ってもらうのも良いですよ。
オーブンと火傷の話
私は昔からよくヤケドをするので、親からは「火には近づかないように」と小さい頃から言われていました。料理中は特に火傷に気を付けています。
メキシコ生活の5年の間でも、私は二回も火傷をしました。最初の火傷は、到着2週間後に起きた、オーブン事件でした。
外付けオーブンではなく、キッチンのコンロ下に備え付けられているオーブンは、ガス栓を開けて、カチカチっとする発火ボタンで火をつける、という仕組みで着火します。一方で、オーブンによっては、発火ボタンが上手く機能しないので直接オーブンに手を入れて着火するという仕組みもあります。
私が最初に住んだ家のオーブンは、後者の発火ボタンが機能しないものでした。チャッカマンで火をつけたところまでは良いのですが、どうやらオーブンの扉を閉めた際に火が消えてしまったようです。それに気づかないまま、グラタンをオーブンに入れて、上のコンロでスープを作りながら15分ほど待っていました。
その後、「さてさてグラタンはどうなったかしら~♪」とオーブンの扉を開いた私の前に大きな火が。15分もの間オーブン内に広がったガスが上のコンロの火に見事に反応してしまい、オーブンに乗り出していた私の顔は燃え、前髪がざーっと落ちました。
そこからは痛くてつらい時間が10時間ほど続きましたが、無事皮膚も髪の毛も回復しました!
こんな少し怖い備え付けオーブンですが、とーっても便利なので、大家さんに使い方をきちんと聞いた上で料理にお役立てくださいね!オーブンを使うと料理のバラエティーが広がります。火傷にはくれぐれもお気をつけ頂き、是非ご利用してみてください!
【メキシコ】うちわサボテン ノパルの調理方法
今日は、うちわさぼてん「Nopal(ノパル)」の楽しみ方をいくつかご紹介したいと思います。
①サラダ
メキシコでよく食べられる方法が、タコスに入れる為のノパルサラダ。タコスに入れなくても、そのまま食べても美味しいサラダができます。作り方は簡単で、ノパルを細切りして下茹でします。クタクタになれば調理できた証拠です。お湯を切ったノパルに、オリーブオイルとバルサミコ酢を1:1.5~2程度の割合で入れて塩コショウをしたら出来上がりです。お好みでシラントロ(パクチー)やフェタやモッツアレラ等のチーズを入れてあげると味が引き締まりますよ。
②お浸し
私が一番好きな食べ方です。ノパルを出来るだけ細く千切りにしてから、下茹でします。下茹で後にザルにあげてから、流水で軽くぬめりを取ります(そのままでもOK!)。軽くぬめりが取れたら、きれいな鍋に入れてお浸し用の調味料を投入(お出汁、醤油、みりん、酒など)。私はここに乾燥唐辛子のChile de arbolも入れます。これでしばらく煮たら完成です!お好みでかつお節やゴマをまぶして食べるのも美味しいですよ。ラーメンやうどんのトッピングとしても使える万能お浸しのできあがりです。
③ジュース
茹でたり調理したり、めんどくさい!という方におすすめなのが、ジュース。
きれいに洗ったノパルをザクザクと切って、生のままミキサーに投入。パイナップルやオレンジを一緒に入れてみてください。そうすると緑色のどろどろジュースのできあがりです。腸内環境を整える腸活にとってもオススメです。
ノパル:パイナップルを5:5でミキサーに入れて、ミキサーが半分浸るくらいの量のオレンジ―ジュースを入れるのがオススメです。苦いということはありませんが、野菜っぽい味が苦手な方は後からシロップ等で飲みやすい味に調整しても良いかもしれません。
明日はメキシコの独立記念日。久しぶりのメキシコの祝日ですので、お休みの日に是非お試しください。
Feliz día de independencia!